やっぱりパンツは食い込む。 ―下着から始める身体の話―

2025年06月17日 01:35

「また食い込んでる…」
朝、鏡の前でため息をつく。
日中、気づけばそわそわと直す動作を繰り返す。

“パンツが食い込む”という、この一見くだらない悩み。
実は、骨盤の傾き・筋肉のバランス・むくみの蓄積と深く関係しています。



■ 食い込む=「骨盤まわりにズレ、ありますよ」のサイン

最も多い原因は骨盤の角度のクセです。
• 前傾気味(反り腰)で、前にズレて食い込む
• 後傾気味(猫背)で、お尻に沿ってズレる
• 片足重心や足組みで、左右差が出てズレやすくなる

骨盤は、座る・立つ・歩くといったすべての姿勢動作の“土台”。
そこが崩れると、下着もまた、居場所を失います。



■ パンツを押し上げるのは、むくみと筋肉の使い方

骨盤だけでなく、太ももやお尻の筋肉のバランスも影響します。
• 筋肉が使えていない部位は、ハリがなくなり、下着が滑りやすくなる
• むくんで張った脚は、パンツを内側に押し込む力が働く
• リンパや血流が滞ると、余計にズレやすい

つまり、「食い込む」という現象は、
下着のせいではなく、身体のコンディションの結果であることが多いのです。



■ 「また食い込んだ」が、今日の身体の通知表になる

たとえば、
• 今日は長時間イスに座りっぱなしだった
• 水分を摂らずに、カフェインばかりだった

カフェインには利尿作用がありますが、体内の水分バランスを整えて巡らせる働きはありません。
補給が追いつかないまま排出だけが進むと、むくみは引かず、体内はカラカラに乾いた状態に。

そんな日の翌朝に限って、パンツは…わかりやすく、正直です。



■ 下着を変えるより、まず身体の動き方を変える

もちろん、サイズや素材の合っていない下着は問題です。
けれどそれ以前に、「食い込み」を繰り返す身体には、
動き方や姿勢、そして循環の問題が隠れていることがほとんどです。

ウチの施術では、
• 骨盤まわりの筋肉や関節のねじれ
• お尻から太ももにかけてのむくみ・リンパの詰まり
• 姿勢や歩き方のクセによる左右差

こういったものを一つずつ丁寧に見直していきます。



■ まとめ

「パンツが食い込む」ことは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、それはあなたの身体からの、ごく正確なSOS。

下着を整える前に、身体の動き方を整える。
その視点が加わるだけで、日々の不快感はぐっと軽くなります。

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